サイト「いいコトいいモノ」 iikoto-iimono.comを始めるわけ
「底が抜けた」といわれる。「蝶番がはずれた」という表現もある。ここにきて日本はどこかおかしい。たしかに周りを見渡せば国家財政、年金、社会保障、防衛、少子高齢、どこをとっても不安材料だらけ。善悪を判断する基準が希薄だ。虚偽がまかり通る。さらにいえば、日本国民が総じて「自らを計るひとたちばかり」になってしまった。誰も責任をとろうとしない。
しかし、その一方でいいことが皆無かというとそうばかりともいえない。文化や芸術やスポーツや科学の分野で、日本人は世界に誇れる赫々たる成果をあげつつある。商品ひとつとっても日本製はとびぬけて評価が高い。
分かりやすくいえば、「いいコト」とは「いい行為」である。「いいモノ」とは文字どおり「いい製品」である。
このサイトでは、日本の「いいコトいいモノ」をひもつきではなしに掘り起こし発信してみたい。言いだしっぺである私も発信するが、パートナーには友人のC.W.ニコルさんを誘おうと思う。彼は自然と人間をこよなく愛する小説家であると同時に、森の再生を目指すナチュラリストであり、冒険家、ハンターでもある。そして、このサイトに彼を引きこみたい最大の理由は、彼が異邦人の目を持つ日本人だということである。彼はウエールズで生まれ、成人してカナダを振り出しに世界中を見聞して歩いている。その見識と眼力で日本の「いいコトいいモノ」をありったけ探し出してもらい、心ある人たちに伝えたいのである。
エッセイスト 植村鞆音